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利上げ実施で「トランプラリーはどうなる?」

FRB(米連邦準備委員会)は14日までに開催したFOMC(連邦公開市場委員会)で0.25%の利上げを発表した。これは事前の市場予想通り。ただ、FOMCメンバーによる経済見通しでは、来年の利上げ回数予想が、9月時点での2回から3回に増えたのがサプライズとなって、一気にドルが上昇したが、NYダウは下落(19792.53 前日比-118.68)した。そして、注目していた「FRB議長 vs 次期大統領」の対決は勃発せず、ジャネット議長はトランプ次期大統領の経済政策に関する明確なコメントを避けた。

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トランプからクビを宣告されているジャネット。今はまだ対決の時ではないのか?

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(出典 http://jp.reuters.com/

 

FOMCを受けてドル高が加速しており、ドル円は117円台に上昇している。0.25%の利上げを実施したが、それ自体は既に織り込み済み。焦点はFOMCメンバーによる来年以降の金利見通しだったが、2017年は3回の利上げ見通しがメンバーの予想の中央値となっており、前回9月FOMCの2回から上方修正となった。市場では2回か3回の見方が多かったが、その中でも2回で変わらずとの見方も多かっただけに、市場にはサプライズとなった模様

 (出典 http://finance.yahoo.co.jp/

 

予想通りの利上げと予想外の金利見通しの上方修正

FOMCメンバーの金利予測の分布を示すドットチャートで、2017年の利上げ見通しが3回程度と示唆され、9月に示された年2回から利上げペースが速まり、このサプライズがドル全面高を誘発した。更に米国債利回りの上昇が大きなドル高の支援材料となり、このままだとドル円は120円、ユーロドルはパリティ達成(1ユーロ=1ドル)の方向に進む可能性が大きい。

 

【ユーロドル】

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【ドル円】

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(出典 http://www.investing.com/

 

ドル高とNYダウの下落

利上げによるドル高と米国株の下落は「織り込み」でもあり、「教科書通り」でもある。特に利上げペースの加速がサプライズとなり、最高値を更新していたNYダウが利益確定の売りが出るのは当然の初期反応で、問題はこれからの動きをどう見るかだ。昨日の下落で本格的に米国株の調整が入ったのか、それともFOMCの決定に対する一時的な反応なのか、というのが目先の焦点になる。利上げペースが加速できるぐらいに米国景気が強いとの見方もあれば、ドル高による米国の製造業への悪影響が、そろそろ出てくる事も想定される。

 

トランプラリーはどうなる?

ジャネット議長がトンランプ次期政権の経済政策に対してネガティブな発言をしなかった事もあり、このまま年内はトランプ氏への期待が剥落しなければドル円は115円付近がサポートになり、NYダウは2万ドルを試しに行くだろう。但し、気をつけるべきはアルゴ取引、そして投機筋の仕掛けがどこで来るかだ。先週のECBではアルゴ取引でユーロドルが乱高下したが、今後も同様の事がドル円でも起こり得るだろう。また、投機筋は一般個人投資家が120円方向に動き始めた所で、一気にポジションをショートに変えて仕掛けてくる可能性が高い。クリスマス休暇の前後で仕掛け的なポジション調整時など、急激な変動がいつ来ても不思議ではない。

(現役デイトレーダー)