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トランプラリーは終わらない?

トランプラリーによる株価の上昇をどう見るべきなのか?このまま「行き過ぎ状態」に拍車が掛かれば、「日経平均2万円超」は十分にあるだろう。NYダウが2万ドル目前に迫っており、ドル円はついに節目の115円を突破して上昇を続けている。はたして、期待先行で走り続けるトランプラリーは、年内もノンストップで進み続けるのか?それとも、加熱する相場に終焉はひそかに迫って来ているのだろうか?

 

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http://jp.reuters.com/

 

ord.yahoo.co.jp

大統領選後、米国株式市場は連日高値を続伸し、次期大統領にちなんで「トランプ・ラリー」と称されている。実際には大統領選挙前日の11月7日に、連邦捜査局(FBI)がクリントン氏のメール問題についてさらなる追求をしないと明言したことを受けて、S&P500指数が2%も高騰したのだ。投票結果は想定外のトランプ氏勝利となったものの、今のところは期待感が先行し、相場上昇が続いている。トランプ・ラリーはいつまで続くのだろうか。

 

トランプラリーで日経平均株価は2万円を超えるのか?

このところの相場をけん引しているのが銀行株の上昇である。円安の進行で輸出関連銘柄に投資資金が向かうのは分かるが、銀行関連銘柄の上昇は逆張りを狙う個人投資家が投機筋の餌食になっている可能性が伺える。「三菱UFJフィナンシャル」「三井住友フィナンシャル」「みずほフィナンシャル」等の銘柄は空売り倍率が高いにも係わらず高値を更新している。個人投資家が「もう天井だから空売りを仕掛けよう」と目論んだ銘柄に投機筋の買いが入る。投機筋の仕掛けと、空売りの解消(ロスカットによる買い戻し)から更に相場が加熱して、もう一段の上昇が見込めれば日経平均株価が2万円を超える事は可能性として有り得るだろう。

  

FOMCはトランプラリーを反転するきっかけになるか?

株やFXの投資をしている人たちにとって、今年最後の大イベントとなるのが12月14日(水)~12月15日(木)のFOMC(米連邦公開市場委員化)だ。想定されている0.25%の利上げが見送りとなれば、トランプラリー相場を反転させるサプライズになるかも知れないが、恐らくは想定通りに利上げの方向に行くだろう。その事自体はほぼ100%市場に織り込まれており、やはりここで焦点を当てるべきは、トランプラリーで大いに儲けた投機筋がFOMCのイベント後に何を仕掛けてくるかである。FOMCという今年最後の大イベントを通貨したことを反対売買のきっかけとなる口実にして利食いを仕掛けてきたり、思惑や噂で個人投資家を惑わして相場の反転を引き起こす展開も有り得る。

 

トランプ氏は政治家ではなくビジネスマンである

既存の政治家ではないトランプ氏の本質は、自己の利益を最大化するビジネスマンである。ポピュリズム(大衆迎合)政策を掲げたのも大統領選挙に勝つための手段の一つに過ぎず、選挙期間中の発言はすべて「セールストーク」であり「公約」ではない。クリントン氏の敗北の一番大きな要因は、既存の政治や経済システムに「見捨てられた層」の共感を得なかった事だろう。

 

トランプラリーは「金儲け第一主義」

トランプ氏のNAFTA(北米自由貿易協定)見直しやTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱などの排外主義は、間接的に中間層以下の雇用を奪う危険性があり、ウォール街重視の閣僚の登用や金融規制緩和、富裕層に有利な減税は格差社会を助長するとの意見もあるが、株価が上昇している間は黙殺されているのだ。トランプラリーで儲けた投資家たちは、期待相場が崩壊した後の市場の行く末を、今のうちに想定しておくべきだろう。くれぐれもレバレッジを掛け過ぎて、急騰後の市場の反動形成の直撃を受けて破産をしないように。

 

百戦錬磨のヘッジファンドでもやられてしまう過酷な世界

最近は大学生でもアルバイトで稼いだお金で、カジュアルなお金の使い方としてFXやバイナリーオプションをしているとの事。投資の世界に足を踏み入れる事は、決して悪い事ではない。但し、為替の世界は百戦錬磨のヘッジファンドですら破綻に追い込まれるのも不思議ではない位の過酷な世界だと認識した上で、入って行くべき世界である。トランプ氏が大統領選挙に勝ったら「売り」だと予測していたファンドの多くがヘッジをかけており、トランプショックのドル安からトランプラリーのドル高を受けて、多くのヘッジファンドもロスカットを余儀なくされた。トランプラリーのドル円の上昇の表の主役は、議会のねじれ解消やトランプノミクスへの期待だが、裏の主役はロスカットに追い込まれた投機筋の円ロングポジションである。

 

トランプラリーは終わらない?

トランプラリーに乗り遅れて、今からどうやって乗ろうかと悩んでいる個人投資家の方たちに言いたい。トランプラリーとは期待相場であり、バブルである。トランプ氏は大統領就任までは、今の期待先行、思惑相場についてダイレクトなコメントはしないだろう。暫くの間は期待先行相場に世界中から投機マネーが流れ込んで、株価の上昇は加熱に拍車が掛かると思われる。トランプラリーの終焉は、1月20日のトランプ氏の大統領就任後なのか、その前か。必ず終焉が訪れる時は前兆がある。投機筋は個人投資家に損失を与えて莫大な利益を得ようと狙っている。ここからトランプラリーに参加をする個人投資家に一番必要な事は、ストップロスを設定して、思惑で相場を動かしている投機筋の餌食にならない事である。

 

自分の身(お金)は自分で守る

個人投資家は自分の資金は自分で守らなければ、他者(他の投資家、投機筋、国家)の餌食となって全てを根こそぎ奪われる。これからの時代は、個人が投資の世界で生きていくのなら、目先の儲け話やノウハウに目を向けるのではなく、各自が情報リテラシーを持って大量の情報を使いこなす能力を持つ事こそが必要だ。政府やマスコミが垂れ流す大量の情報に惑わされては、投資の世界で生き残る事は出来ない。大統領選挙期間中、ニューヨークタイムズ紙の電子版はクリントン氏の当選確率を93%と連日掲載し続けたが、開票が進むとトランプ氏の当選確率を95%と翻した。今の時代は大量の情報を収集するのは容易いが、正しい判断をするには難しいと言える

(現役デイトレーダー)